笠谷和比古先生
大阪学院大学法学部教授(専門=歴史学・武家社会論)
「幕末尊王攘夷論の虚実」

笠谷和比古先生から、NHKで放送中の大河ドラマ「天を衝け」でも注目が集まる幕末尊王攘夷論について講義いただきました。講義は「日本の歴史を知らなければ、世界には通用しない」というお話から始まりました。世間一般の常識では、幕末の薩英戦争で日本が大敗したと考えられています。しかし、先生ご自身の研究から、当時は少数派であった会沢正志斎の「夷狄の侵略から国を守るためには、夷狄の文明技術を学習し国家を改造する」という奇想天外な考え方を取り入れたおかげで、実は薩摩側の損耗の方が少なく優位であったことをお話していただきました。
塾生には、「皆が言っているから正しいと考えるのは危ない。根拠と事実に基づいた、したたかな思考法が重要だ」、「内向き(ローカル)でなく外向き(グローバル)な思考をもって、国際的に活躍できるリーダーになってください」というメッセージをいただきました。